第三部 第十一章 伴侶を得る

仏陀の教えが、認め勧めているものは、ふさわしい相手とのふさわしい時とふさわしい場所での愛情表現です。

あなたは、よい相手を恋人として選び、よい時よい場所で愛を育んでください。優しい言葉で正直に喜び、楽しみ、感謝を忘れないことです。

独身のあなたは、独身の相手を探してください。現代ならあなたにふさわしい恋人を探すよい方法は、いくらでもあります。

あなたに魅力があればあるほど多くの異性が近づいて来ます。あなたはいつまでも異性の心を弄んではいけません。いつか必ずあなたにふさわしい相手を一人だけ選ぶ必要があります。おだやかな笑顔を絶やさず、暖かい思いやりの言葉をかけて、しかしながら毅然として、その他の人にお断りを告げる必要があります。

思いを寄せた異性からお断りを告げられると、その時は悲しいですが、尾を引くことがないようにしなければいけません。そもそもお眼が高いあなたが思いを寄せるほどですから、よほどの魅力がある人、申し込みがとても多かったのです。競争相手が多く、倍率も高かったのです。ですから、自分に魅力がないからとさほど悲観する必要はありません。恥ずかしいと感じることもありません、ごくごく普通のことですから。八正道に励んでいけば、また良いお相手が見つかるようになります。根気よく探してください。

今あなたの姿形がさほどの美男美女でなくとも一切心配には及びません。まず最初に、眼施、和顔施、言施から励んでください。そして体操やスポーツで体を動かしてください。それから八正道に励んでください。きっとあなたのお顔や姿は見違えるように美しくなります。それは内面の心の光が輝きだし、鍛えられた肉体を照らし出すからです。あなたにふさわしい相手が引き寄せられるようにやって来ます。

もし、あなたが結婚生活に自信が持てない、結婚生活に期待が持たなくても、特別責められることはありません。でも、早々に恋人に自分の考えを告げることが、相手に対する思いやりです。自分の未来の結婚生活にどういう印象を持とうとあなたの自由で、他人からとやかく言われる筋合いではありませんからね。でも、恋人には、思いやりのある言葉で正直に自分の考えを話す必要があります。

「人それぞれに進む道は違ってよい」のですから、他人の人生をあれこれ批判しないことです。結婚をしている人、結婚したい人、結婚しない人、結婚したくない人いろいろです。互いに批判をしないで相手の考えを良く聞き相手の立場を理解してください。

人々から祝福され強く確かな愛情で結ばれた二人から生まれてくる子供は生まれながらに幸福です。そして未来の自分の子供のことをよく案じてください。

仏陀の時代と異なり、現代は、子供を作るかどうか、子供を生むかどうかは、二人で自由に決めることができます。子供をどのように育てて行きたいのか、どんな家族にしたいのか、考えておきましょう。考えもなしに子供を作ってはいけません。

避妊は良いことでしょうか、はい、良いことですと断言できます。古い宗教の教えでは避妊を禁じていることがありますが、良い避妊方法が無かった大昔の知恵と規則に過ぎません。妊娠は新しい生命の始まりであり、親と成るあなたには、出産、育児、教育、遊び、つまり幸せな家庭を持ち子供を養育する義務と責任が負わされます。生まれてくる子供、あなたの伴侶そして家族を幸せにできると確信してからの妊娠をお勧めします。

日本国では、あなたが産み育てる子供の数に制限はありません、あなたの自由です。自由という意味は、あなた自身に自分の子供の人数を決める責任があるという意味です。普通の夫婦であれば、一人、二人ないし三人の子供を産み育てます。あまり多くの子供を産みません。その理由は、普通の夫婦が、子供の幸せを願い、子供が幸せを感じる家庭環境に相応しい人数を考えているからです。

愛する妻や夫を持つ身であれば、言い寄ってくる異性について、できるだけ早く正直に暖かい思いやりの言葉をかけてお断りしてください。

伴侶がまだいない人へのアドバイスです。性欲は食欲と同様の生理的欲求で定期的に訪れます。性の欲求と快感は、とても強いので貪り溺れてしまう人が後を絶ちません。性欲を満たせる相手がまだいない間は、自慰をすることも構いません。自慰は貪りさえなければ害はありません。30番地教会牧師さんの説明もとても参考になります。他の事に励み、しばらくの間ですが性欲を忘れることもできます。どうせなら八正道に適う事をしましょう。そうすればあなたの魅力が増しますから、良い伴侶が見つかりやすくなります。

伴侶を持つ人へのアドバイスです。性欲を愛する妻や夫とともに満たすことができれば充実した気持ちとなり、自然に幸福になります。でも、二人の気持ちと体調がそろわないと満足のいく愛を交わすことはできません。お互いにいたわりの気持ちを忘れないことが大切です。性欲は食欲と同様の生理的欲求ですから、相手の体調が優れないときに片方が自慰をすることもいたし方ありません。

十悪の邪淫は、妻、夫や家族を苦しめる悪の性行為で禁止事項です。

他人の愛する夫や妻がいくら魅力的でも奪ってはいけません。たとえ体を奪ったとしてもあなたの元に来たとき、その人の心は悪に染まり死んでいます。あなたがどんなに努力してもその人の死んだ心を生き返らせることはできません。そして心が死んだ人は、体の美しさもやがて失ってしまいます。あなたはたくさんの人を傷つけ、自分も苦しみ続けることになります。

一旦邪淫を犯してしまうと、それを秘密として隠し通しても、愛する夫や妻そして家族の信頼を裏切るため、一生苦しみから逃れられなくなります。家族は苦しんでいるあなたを見て戸惑いを感じ苦しむことになります。罪の事実を愛する夫や妻そして家族に知られてしまえば、家族は愛情という絆を失い苦しみます、それを見てあなたも苦しみます、最悪のときは夫や妻そして家族がばらばらに暮らすことになります。あなたと相手の苦しみも消えることがありませんが、それよりなにより、子供の苦痛は計り知れません。償いは一生続く重荷になります。

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(更新日: 2017年03月23日)
幸せ研究室