1. 母音[ə]
英語の発音 メモ

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[ə] 半開-中唇-中舌-弱短母音

上下の口の開きは、半開で、ニュートラルです。 口唇は横に延ばしません、ニュートラルあるいは少しだけ丸めますです。 動画で確認すると、日本語の「ウ」ほどではないが「エ」よりは丸める感じに見えます。 舌は、ニュートラルで、歯の裏につけません。 音は、弱く短いです。かなり弱い場合が多いです。リラックスして発音します。 強い音の[ʌ]の口の形で、弱く発音するとこの音[ə]になります。

日本の英和辞書では、「曖昧母音」と解説されます。 発音記号[ə]は、"schwa"と呼ばれ、「シュワー」と何か言っているという意味です。 英語では、早口で話したり、モゴモゴ不明瞭に話したり、ヒソヒソ話をするときは、 はっきりしたその他の母音を使わずにこの[ə]で代用することになります。 代用できる理由は、[ə]が母音表の中央にある弱い音だからです。 しかし、日本人にとっての曖昧母音は日本動詞の終止活用の語尾「ウ」であるため、 「ア」と聞こえる[ə]が聞こえて来ると、曖昧音ではなく明快音と本能的に聞こえてしまうのです。 克服するには、映画やドラマを英語字幕付きで繰り返し何度も見て、 早口で省略された会話を聞き取り、真似して発音する練習が必要になると思います。

日本語の「エ」の口の形で、舌をリラックスして、日本語の「ア」の音で喉を曖昧に弱く短く鳴らすと、近い音になります。 日本人には、主に、弱々しい曖昧な「ァ」に聞こえますが、 綴りが"-e-"で「ェ」に聞こえる時、綴りが"-o-"で「ォ」や「ゥ」に聞こえる時があり、 さらに綴りが"-a-"でハッキリした「ア」に聞こえる時もあります。 理由は、 日本語の「エ」は、[ə]と[ɛ]の中間の音であり、 日本語の「オ」は、[ə]と[ɔ]の中間の音であり、 日本語の「ウ」は、[ə]と[ʊ]の中間の音であり、 日本語の「ア」は、[ə]と[ɑ]の中間の音であり、 実際のネイティブ・スピーカーがゆっくりと強調のため、 [ɛ]寄りの[ə]や、 [ɔ]寄りの[ə]や、 [ʊ]寄りの[ə]や、 [ɑ]寄りの[ə]を発声しているからです。 また、 本来は[I](日本人には、「イ」に聞こえる)の音や、 本来は[ʊ](日本人には、「ウ」に聞こえる)の音を、 早口で話す時に、口を動かさずに発音できる[ə]で代用するために、 単語のところが「ァ」に聞こえて来るため、 「イ」や「ウ」のカタカナ外来語で暗記した日本人の耳には何の単語か判らなくなり、激しく混乱します。
綴り(元の音) (変化)(後の音)
-e- [ə](曖昧な「ァ」) →(ゆっくり強調)→[ɛ](「ェ」)
-o- [ə](曖昧な「ァ」) →(ゆっくり強調)→[ɔ](「ォ」)
-o- [ə](曖昧な「ァ」) →(ゆっくり強調)→[ʊ](「ゥ」)
-a- [ə](曖昧な「ァ」) →(ゆっくり強調)→[ɑ](「ア」)
-e-, -i- [ɪ](「イ」) →(早口で省略)→[ə](曖昧な「ァ」)
-ou-, -to[ʊ](「ウ」) →(早口で省略)→[ə](曖昧な「ァ」)

一音節の基本単語を除くと、二音節以上の単語は、すべて他の音節に強勢があります。 だから、[ə]は曖昧母音です。

a, above, across, along, among, an, another, around, as, at, (日本人には「ァ」に聞こえる)

sofa, (日本人には「ァ」に聞こえる)

the, them, (日本人には「ァ」に聞こえる)

biggest, lowest, smallest, (日本人には「ェ」に聞こえる)

from, opposite, bottom, collect, occur, purpose, (日本人には「ォ」に聞こえる)

today, (日本人には「ゥ」に聞こえる)

unless, (日本人には「ァ」に聞こえる)

[ə](普通), [æ](強調)

通常は曖昧な弱い音[ə]だが、強調する時に[æ]で発音する単語があります。

shall, can,

[ə](普通), [ʌ](強調)

通常は曖昧な弱い音[ə]だが、強調する時に[ʌ]で発音する単語があります。

does,

but, must,

《米》 [wəz](通常), [wɑz](強調), [wʌz](強調), 《英》[wɔz](通常, 強調)

was,

[ʊ](普通), [ə](早口)

助動詞を早口の弱い音で発音されたとき聞き取りが難しくなります。

you,

could, should, would,

to, into, onto,

[ɪ](普通), [ə](早口)

本来の[ɪ](元々弱い音)の代わりに、早口で話す時に、さらに曖昧な弱い音[ə]で発音する単語があります。

because, behind, below, tallest,

in, will,

[ə](普通), [(母音省略)](早口)

ゆっくりのときには、母音[ə](曖昧な弱い音)を入れますが、 早口の時は、母音を省略して子音だけになる単語があります。 早口で子音だけで発音されると聞き取りが難しくなります。

am, and, of,

[sm(子音だけ)](普通), [səm](ゆっくり), [sʌm](強調)

早口の時だけでなく通常の速度でも、曖昧な弱い音=[ə]さえも省略して子音だけになります。 ゆっくり話すときにだけ、曖昧な弱い音=[ə]が聞き取れます。 単語を強調するときだけ、[ʌ]で発音します。

some,

[参考] 以下は、英国英語で、[ə]に変化する例

《米》 [ɚ](通常), [ɑ:r](強調), 《英》 [ə](通常), [ɑ:r](強調)

are,

《米》[wɚ](通常, 強調), 《英》[wə](通常), [we:r](強調)

were,

《米》 [fɚ](通常), [fɔr](強調), 《英》 [fə](通常), [fɔ:r](強調)

for,

《米》[oʊ], 《英》[əʊ]

米国英語の[oʊ]は、日本人の耳には強く「オウ」と聞こえ、 英国英語の[əʊ]は、日本人の耳には弱く「アウ」と聞こえるため、 日本人は、聞き取りで混乱が生じます。 ということで、ここは、発音問題に成る可能性があります。

英国英語の「アウ」に慣れたカタカナ耳の日本人が、 米国英語の「オウ」(綴り-ew-, -o-, -oa-, -oe-, -ou-, -ow-)を聞きいて、 間違えるとしたら[ɔ](日本人には「オー」に聞こえる)の音で、 綴りなら(-a-, -ar-, -au-, -aw-, -o-, -oa-, -ou-)です。

米国英語の「オウ」に慣れたカタカナ耳の日本人が、 英国英語の「アウ」(綴り-ew-, -o-, -oa-, -oe-, -ou-, -ow-)を聞きいて、 間違えるとしたら、単語"our"、二重母音の[aʊ]の 単語で、綴りなら(-ou-, -ow-)です。

sew,

go, no, so,

code, sofa, going, hole, stone,

opaque, rope, scope, open,

those, pose, most, total, note, vote, over,

boat, road,

toe, doe,

although,

low, below, follow, throw,


動画JenniferESL Pronunciation of English Vowel Sounds 4 - Central Vowels - Part 1 (with captions)
動画JenniferESL Pronunciation of English Vowel Sounds 4 - Central Vowels - Part 2 (with captions)

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原案:JenniferESL

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