物事をなす時の気持ちの持ち方は、喜び、楽しみ、感謝しながら、あるいは同情と慰めを伴ってと、八正道に示されています。
仕事や勉強も、育児、掃除、洗濯、炊事の家事、食事、入浴、睡眠の生活も楽しみながらするものです。
ただし、他人の悲しみを聞く時だけは、喜ばす、楽しまず、同情して、慰めてあげます。相手の話を、静かに丁寧に聞いて差し上げることが、第一番の同情であり慰めです。いたずらに着飾った言葉は慰めにはなりませんし、こちらから根掘り葉掘り聞き出すことや、余計な忠告などは、慎まなければいけません。
自分が得意なこと、できると判り切った易しいこと、儲かること、興味のあること、そんなことなら、言われなくとも喜び、楽しみ、感謝しながら、あるいは同情と慰めを伴ってできます。
苦手な事、難しい事、損をすること事、興味の無いこと、そんなことでも、喜び、楽しみ、感謝しながら、あるいは同情と慰めを伴ってやりましょう、ということが、八正道の示していることです。
何事もまず、始める前に、きっとできると信じましょう。信じられるまで手を出さないことです。やっている様子を想像して、だんだん得意になり慣れて簡単になっていくと考えましょう。損をすること事だけに囚われてはいけません、その物事や経験を積むことで得られる利益が何かあるはずです。その何かをやる前によく探してください。そしてチャンスを与えてもらったことに感謝しましょう。
いざ始めるときは、これから楽しむぞ、と気持ちを切り替えてから行いましょう。祈ることもいいですね。
どうにも頭の空想だけでは、気持ちが切り替わらないという人は、鏡をみてにっこり笑ってみてください。それから気持ちを切り替えると、さっきより楽に気持ちが簡単に切り替わりますよ。
やっている途中も喜び・楽しみ・感謝、同情・慰めが大切です。心に花をたくさんたくさん咲かせてください。作業の途中途中で、その美しい花を、その場その場に植えていましょう。
作業が終わったら、成果に喜び、自分の努力を讃えます、チャンスを与えてくれた人にもう一度、感謝しましょう。
たとえ結果がうまくなくとも、がっかりする必要はありません。まず、途中までできた範囲を喜びましょう。そして懸命に努力できたことを喜びましょう。
お手紙やメール、ネットのブログなどでも喜び・楽しみ・感謝、同情・慰めを表す暖かい思いやりの言葉は大切ですね。書いた文字はいつまでも残ります。そして、良い言葉はいつになっても良い思い出を思い起こさせてくれます。
あなたの心の中には世の中の地図ができていると思います。世の中のあちこちを訪問するたびに心のメモ用紙に、楽しいな、とか、ここで嬉しいことがあったな、と書いてその場所に貼ってください。心のメモ用紙は他の人には直接見えませんが、心の地図を通してあなたには見えます。あなたがもう一度そこに行くと心のメモ用紙が見つかりますね。きっとあなたは喜びで微笑みますから、そんなあなたを見て他の人も喜べるのです。
ふと思いついたのですが、優しい眼差し、笑顔、美しい思いやり言葉の最高のお手本は、天皇陛下、皇后陛下であると気が付きました。皆さんもそう思いませんか。両陛下をお手本とささせていただき、眼施、和顔施、言施を常に心がけたいですね。